2011年2月23日水曜日

20110222 Up to date Overview of diabetic infections of the lower extremitie​s

糖尿病性壊疽で感染を起こしている菌はその時の状態によってさまざまである。
-表層の感染であれば好気性のグラム陽性球菌の可能性が高い。MRSAが存在する可能性も予想しておかなければならない。また創の状態においてはempiricな抗生剤の使用が必要となる
-潰瘍が深部に至っている場合には、上記に加えて緑膿菌などのグラム陰性菌も考慮する。
-創が局所の発赤が強かったり、また全身症状が出現している場合にはさらに嫌気性菌の関与も考える必要がある。

糖尿病性壊疽の診断は感染の成立もしくは発赤、熱感、腫脹、圧痛のうち少なくとも二つの臨床症状があることで可能である。ガス壊疽、虚血、組織の壊死は四肢切断が必要な状態であることを示唆する。

血液検査も診断に有用であり、治療効果を判定するのにESR、CRPはともに有効である。

次のような患者ではすでに骨髄炎を発症してしまっている可能性が高い
・骨が露出している、創から骨に触る
・創の大きさが2センチ×2センチ以上である
・潰瘍の深さが3㎜以上
・創ができてから2週間以上経過
・ESR(60)が70mm以上

これに加えてレントゲン写真の撮影、MRIの撮像を行う。それによって骨生検を行う部位を決定する。

治療は創処置、抗生剤投与、血糖と電解質のコントロールを行う。

膿瘍の形成、ガス壊疽、握雪感の存在、隣接関節を超えるような炎症の波及、壊死性筋膜炎があるような場合には緊急にデブリードマンを行う必要がある。

抗生剤の使用は広域スペクトラムのものをしっかりと使用する(MEPM+VCM など)

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