2019年10月28日月曜日

20191028 BJJ Periprosthetic atypical femoral fractures exist and are associated with duration of bisphosphonate therapy

目的
現在,人工関節周囲骨折は,非定型大腿骨骨折(AFF)のAmerican Society for Bone and Mineral Research(ASBMR)の定義から除外されている。
本研究の目的は,他の点ではAFFsの基準を満たす一連の人工関節周囲大腿骨骨折(PFF)について報告することである。
二次目的は,人工関節周囲の非定型大腿骨骨折(PAFF)の予測因子を同定し,治療の合併症を定量化することである。

患者と方法
本研究は,2007年から2017年の間に大腿骨近位部骨折を経験した連続患者を対象とした後向き症例対照研究。
二人の観察者による観察。ビスフォスフォネート療法を受けている患者のPAFF症例16例(平均年齢73.9歳(44から88)、
女性患者14例)と典型的な人工関節周囲骨折17例を対照として同定した(60~86人の女性患者13人)。
PAFFの予測因子を同定するために単変量および多変量解析を行い,治療および合併症を記録した。

結果
PAFF分類に対する観察者間の一致は優れていた(kappa=0.944;p<0 .001="" p="">対照と比較した単変量解析では,PAFF患者は,より高いBMI(28.6 kg/m2(sd 8.9)vs 21.5 kg/m2(sd 3.3);p=0.009),
ビスホスホネート療法のより長い期間(中央値5.5年(IQR 3.2から10.6)vs 2.4年(IQR 1.0から6.4);p=0.04)を有し,
アレンドロネート(50%対94%;p=0.02)を使用している可能性が低く,二次性骨粗鬆症であった(19%対0%;p=0.049)。
ビスフォスフォネート療法の期間は多変量解析でPAFFの独立予測因子であった(R2=0.733;p=0.05)。
骨折治療にかんして,合併症率はPAFF(9/16、56%)が対照(5/17、29%;p=0.178)より高く,
PAFF後の合併症の相対リスクは1.71(95%信頼区間(CI)0.77~3.8),再手術の相対リスクは2.56(95% CI 1.3から5.2)であった。

まとめ
AFFは人工関節と関連して起こる。ビスフォスフォネート療法の長期投与はPAFFの独立予測因子である

<論評>
確かに人工関節周囲骨折で、非定型骨折のような症例は散見されます。今回の股関節学会でもいくつか症例報告があったような。
目の付け所のよい研究だと思いますが、果たしてその妥当性はどうなのよ。と思います。ちょっと中は読めていませんがステムとの関連(セメント、セメントレス。遠位固定型)など。
人工関節周囲骨折だから普通の非定型骨折よりは治療は難しいですわね。
あと、この非定型骨折が人工関節と関連して起こる。という結論がわかりません。
筆者がエジンバラのフェローということで忖度案件かもしれませんね。
もう少し精読します。

2019年10月27日日曜日

20191027 股関節学会に参加してきました

10月25日、26日と股関節学会に参加してきました。
人生初宮崎。個人的には宮崎の夜を全く体験できずに終わったことが悔いが残ります。年取ったかな。。。

学会参加していくつか気になったトピックスを。

・大腿骨頭壊死症。骨切り術の次のステップの治療。ランソプラゾール、骨髄移植とも決め手にはかけますが、侵襲が小さな治療は模索されなければなりません。まだまだこれから。
・臨床解剖と超音波診断の進歩を感じました。関節包と関節包筋、関節包靱帯の関係はまだ研究の余地があります。これと腸腰筋インピンジメントやFAIなどのいままで知られている病態との関連について調べてみるのは面白そうだなと感じました。
・股関節OAについて。ROADスタディからの報告が非常にインプレッシブでした。Iidaka先生の本物をみれたのが最大の収穫。キュートな先生でした。
・股関節OAの保存療法についての教育研修講演。山形大学高木先生、三重大学須藤先生。
須藤先生の『HipOAにエビデンスのある薬剤は存在しない』とぶったぎっているのが爽快でした。ただ、大学人としてはこの分野のエビデンスが提供できるように今後研究をすすめていかなければならないなと思いました。

個人的には全国の先生とお話できたことが最大の収穫です。自分が悩んでいた症例についてたくさんの有益なアドバイスが頂けました。ご相談にのってくださった先生方ありがとうございました。

さいごに
学会のときには必ず一冊は本を買って帰ることとしています。管理人が今回オススメするのはこの一冊


https://www.amazon.co.jp/%E6%95%B4%E5%BD%A2%E5%A4%96%E7%A7%91%E6%84%9F%E6%9F%93%E5%AF%BE%E7%AD%96%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%82%B9%E2%88%92%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E9%96%A2%E7%AF%80%E5%91%A8%E5%9B%B2%E6%84%9F%E6%9F%93%E3%82%92%E5%90%AB%E3%82%80%E7%AD%8B%E9%AA%A8%E6%A0%BC%E7%B3%BB%E6%84%9F%E6%9F%93%E5%85%A8%E8%88%AC-%E7%94%B0%E4%B8%AD-%E5%BA%B7%E4%BB%81/dp/4758318727/ref=as_li_ss_tl?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&keywords=%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E9%96%A2%E7%AF%80+%E6%84%9F%E6%9F%93&qid=1572934459&sr=8-2&linkCode=ll1&tag=gamitake1919-22&linkId=dd3f8af89db4afd1c899800235ac2723&language=ja_JP


です。

整形外科感染症について全領域の予防診断治療のエビデンスが網羅されています。
それなのになんとお値段3000円(税別)!!!
この本を買わない理由はないでしょう。
辞書代わりにおいておくことをおすすめします。

ではでは。


2019年10月20日日曜日

20191020 Ai 翻訳でいいんじゃね?

気になる英語論文を紹介する本ブログです。

ちなみに本日投稿した記事はグーグル翻訳と、NTTが提供する『みらい翻訳』を用いて提供しました。

みらい翻訳 お試し翻訳
https://miraitranslate.com/trial/

どうですか?それほど違和感なく読めているのではないでしょうか。

抄読会まであと数時間しかないけどまだ読めていないそこのあなた。
グーグルにすべてを託して見ませんか?笑

(その結果上司に怒られるなどの不都合が生じても本ブログの管理人は一切の責任をおいません。)

20191020 BJJ Is serial radiological evaluation of one-part proximal humeral fractures necessary?

背景

目的
上腕骨近位部骨折で何度も放射線学的評価が必要かどうかを決定するために,これらの骨折を受傷した患者における骨折部の転位の予測因子を記述した。

患者と方法
2014年1月から2016年4月の間に,単独骨折で非手術的に治療した上腕骨近位部骨折の全患者を前向きに追跡した。臨床的および放射線学的評価は,2,6,12および52週未満で行った。骨折形態,骨質,および粉砕を最初のX線写真で測定した。骨折治癒,転位および治療変化を追跡期間中に記録した。

結果
100名の患者(女性59人、男性41人;平均年齢57歳)において,91名の骨折(91%)は安定していた。二次的転位を有する患者9人中5人(55%)では,手術が推奨された。粉砕は23人の患者(23%)に存在し、粉砕していることは,転位(p<0 .001="" 0.8="" 101="" p="" span="" uroqol="">

まとめ
X線再評価は粉砕を呈する患者でのみ必要であり,上腕骨近位部骨折患者の77%では不要である。上腕骨近位部骨折の非手術的治療は,手術が必要となることが少なく,高い癒合率および良好な臨床結果を伴う治療の中心である。



<論評>
最近外来でしか上腕骨近位端骨折をみたことがありません。すいません。
手術治療の成績は良いものもあれば悪いものもあるというように聞きかじっております。すいません。

実感として単純骨折ならほっておいてもよい。というものがあり、この研究の結果はその結果を支持するものと言えるのではないでしょうか
昔あったNeer分類とかは、再定義されているのでしょうか。