手首に装着するタイプの活動量計が一般的にも受け入れられつつある。本研究の目的はそういった活動量計がTHAまたはTKAの術後の活動量を改善するかどうかを検討することである。
方法
163例のTHAまたはTKAを行った患者を無作為に2群にわけた。歩数が表示される活動量計を表示を隠して術前に2週間測定し、同時に患者立脚型評価を取得した。術後1日の段階でフィードバックグループ(FB)とフィードバックしないグループ(NFB)の2群に割り付けた。FB群では毎日歩数が表示され、一日の目標とどれくらい乖離しているかの情報が与えられた。NFB群では2週間表示が隠されたままで、その後も歩数は見えるものの実際の目標は不明な状態とした。平均歩数は1,2,6週と6ヶ月の段階で取得し、6ヶ月の段階での患者立脚型評価を取得した。
結果
95例のTHA、68例のTKAが対象となった。FB群はNFB群に比べて全ての時系列の段階で優位に歩数が多かった。術後6週間の段階ではFB群は7000歩歩いており、これはNFB群の1.7倍であった。術後6ヶ月の段階での患者立脚型評価では差を認めなかった。術後の満足度にも差を認めなかった。術後6ヶ月の段階で70%の患者が術前の状態まで改善した。
結論
一般的に売られている活動量計を装着し、目標設定をすることで術後6週、6ヶ月の段階での活動量が多くなった。人工関節術後にこういった活動量計を装着することには意味があるのだろう。
<論評>
アップルウオッチも新しくなり、また廉価なスマートウオッチがたくさん発売されています。この紹介するやつとかは3999円ですものね。お手軽に手に入るようになりました。
どのように目標設定したかはこの論文からはわかりかねますが、ただあるきなさいよ。と指導するよりは具体的な指導となるのでよりよいのかもしれませんね。