2011年2月6日日曜日

20110204JBJS(Am) Associations of Anatomical Measures from MRI with Radiographically Defined Knee Osteoarthritis Score, Pain, and Physical Functioning

抄録
背景
変形性膝関節症の診断には今までレントゲン写真が使われてきたが、MRIの普及によって骨、軟骨、軟部組織の状態についてもより鮮明に評価ができるようになった。今回の研究の目的はMRIで変形性膝関節症と診断した患者(中年女性)においてMRIの画像と様々な膝の機能評価表との関連、レントゲン写真との関連について調べることである。
方法
MRIで軟骨の欠損、骨浮腫、骨棘、軟骨下骨での骨嚢腫の形成、半月板、靭帯の損傷、水腫、滑膜炎について363人の中年女性、724膝について調べた。対象についてKellgren-Lawence のレントゲン評価、自己評価型の疼痛スコア、機能評価表を用いて関連を調べた。レントゲン写真などは1996年のものを再度使用し、2007年に再度評価を行った。
結果
中から高度の変形性膝関節症の患者の割合は11年前に3.7%であったものが26.7%に増加していた。軟骨全層にわたる欠損は内側が14.5%、外側が4.6%、膝蓋大腿関節が26.2%であった。滑膜炎は24.7%の症例で認められた。関節水腫は70%の症例で存在した。21.7%で半月板や靭帯の損傷が認められた。大きな骨棘が存在すること、シッカリとした滑膜炎の存在、半月板の変性断裂、脛骨側での全層にわたる軟骨の欠損があることが膝の痛みや歩行障害とより大きな関連があることがわかった。
結論
中年女性において軟骨欠損、半月板損傷、滑膜炎、骨棘の形成が膝の痛みや日常生活に大きな関連があることがわかった。

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