VTE
多施設での無作為割付研究。3,424例のTHAまたはTKA患者。イグザレルトを内服。アスピリン内服群との間で有意差を認めず。
メイヨーからの報告。VTEの既往がある患者でもトランサミンについてはVTEのリスクを高くすることはない。
THAの患者で心房中隔欠損がある場合には脳梗塞のリスクが29倍となる。
急性腎障害
近年腎障害についての報告が散見される。メイヨーからの報告。10323例のTHA患者で1.1%の患者が術後急性腎障害をきたしていた。高齢、男性、慢性腎不全、心不全、糖尿病、高血圧が危険因子として抽出された。
一期的再置換の際に抗生剤の使用、セメントスペーサーの使用も急性腎障害のリスクとなることがわかった。
このような腎障害にたいしての臨床上のプラクティスが今後必要になるかもしれない。
尿道カテーテル
脊椎麻酔はTHAの早期退院に伴ってその割合が増えている。尿老カテーテル留置は術後の過剰輸液の原因となっているとする報告がある。
退院時の状況と合併症
アメリカでは30日、90日以内の再入院の率が4%、8%となっている。人工関節置換術後の患者の殆どが独居で生活している。ただしこれらの患者は在宅での支援をほとんどが受けていた。
今後のトレンド
コンピュータナビゲーションとロボット
THA支援コンピュータまたはロボットは5,2%まで増加している。ロボットもナビゲーションも同様に安定した成績と報告されている。
外来THAと同日THA
外来THA患者のほうが入院患者THAよりも予後が良かったとする報告があるが、これは患者のセレクションバイアスによるものであろう。ただし、健康な患者であれば手術当日の退院でも再入院や再手術のリスクを高くしないとする報告もある。
疼痛管理
現在のところ周術期の疼痛管理についての一定の見解はない。局所ブロックのほうが全身疼痛管理よりも有用であるというレビューがある。
局所麻酔薬の内容をどうするかということについても現在検討中である。
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