2018年9月22日土曜日

20180922 Should Depression Be Treated Before Lower Extremity Arthroplasty?

背景
人工関節においてどのような患者を選択するのか、というのは人工関節の術後成績を確実なものとするために必要となっている。うつ状態は術前に治療することのできる病態であると考えられている。術前に精神科介入をおこなうかどうかは議論がある。術前のうつスコアが術後の成績に影響するのではないかと考えた。本研究の目的は、人工関節術前の患者での術前のうつの有病率はどの程度か。またうつ状態は術後の成績に影響するのか。うつ状態は術後改善するのかの3点について検討することである。
方法
PHQ9を用いて術前、術後のうつ状態の評価を行った。
結果
282例中65例の患者が中程度のうつ状態であった。57例、88%が術後改善した。10例の患者が術前重度のうつ状態であったが、9例の患者が術後改善した。うつを有さない患者とうつじょうたいである患者の間での患者立脚型評価での改善の度合いに有意差はなかった。
結論
人工関節手術において術前語でうつ状態は改善しうる。術後成績もほぼ同様であった。うつ状態があるからといって手術を避ける理由とはならない。

<論評>
論文の構成は雑で読みにくいですが、内容はおもしろいと思います。
人工関節は除痛に効果があるため、除痛によりいたみによって生じていたうつ状態が解除されることを示していると思います。
この論文で示されていないのは、では、成績が改善しない人たちはどういう人達なのかについてです。
つぎはそういった患者の背景を明らかにすることが必要なのだと思います。

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