2018年9月10日月曜日

20180910 BJJ Dementia predicted one-year mortality for patients with first hip fracture

目的
アジア人種における大腿骨頸部骨折を受傷した患者において、認知症やパーキンソン病の合併が1ヶ月後、3ヶ月後、12ヶ月後の死亡率に与える影響について調べること
対象と方法
台湾の国家保険データベースを使用。1997年から2012年までにICD9で大腿骨頸部骨折で登録された患者を対象。6626例の患者が対象となった。コックス比例解析にて認知症、パーキンソン病、その両者と死亡率についての関連を調査した。
結果6626例の患者のうち、10.2%が認知症を。5.6%の患者がパーキンソン病を、2.67%の患者が両方の疾患に罹患していた。1年後の死亡率は、両者がない場合には9.22%であるのに対して、それぞれ15.53%、11.59%、15.82%であった。調整後のハザード比は認知症で1.45、両方併存している場合には1.57であった。パーキンソン病単独では関連を見いだせなかった。高齢、男性、合併症が多いと死亡率が高くなった。
結論
パーキンソン病の有無にかかわらず認知症は大腿骨頚部骨折後の独立した危険因子であった。高齢、男性、合併症が多いと死亡率が高くなり、パーキンソン病単独では有意な因子となりえなかった。

<論評>
日常診療の感覚と一致する結果が示されていると思います。認知症の原因はパーキンソン病だけでなく脳血管障害などもあると思いますが、なぜパーキンソン病との合併を調べたのかはわかりませんが。
日本でもDPCとかみんなが頑張って入れているのだから、データとして皆がサワれるようにしていただくとこういった研究が捗ると思うのです。

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