大きな骨欠損を伴った、29例31肢の大腿骨開放骨折について一つの外傷センターでのレビューを行った。
骨までの徹底的なデブリードマンを行い、髄内釘、またはDynamic Condyler plateによる早期固定を行った。48時間以内に軟部組織による被覆が行われ、必要に応じて骨移植、ネイルの入れ替えを行った。
骨癒合までの平均期間は51週(20週から156週)であった。骨癒合までの時間、患肢の機能予後と骨欠損部位とその割合には関連が認められた。楔状の欠損のほうが分節上の骨欠損よりも治癒しやすかった。骨幹端部の骨折のほうが同じ大きさの骨幹部骨折よりも治癒しやすかった。
骨欠損が大きいほど合併症が発生しやすく、その合併症は膝の硬縮、脚長差であった。
この筆者らのアルゴリズムにそって治療を行うと、多くの開放性の大腿骨骨折にたいして満足する治療結果が得られることが分かった。
<論評>
日本でも外傷センターの設立は急務だと思います。この筆者たちが行う治療ができる施設は日本では数えるほどしかないと思います。(特に48時間以内の皮弁)
結構骨癒合まで粘り強く待っているのだなあという印象を受けました。
施設ごとにアルゴリズムを作って、ある程度形にしておく必要もあるのかと思いました。
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