背景
recocmbinant human bone monophogenetic protein-2(rhBMP-2)は、脛骨開放骨折に対するunreaming nailの時に高い治癒率を示した。今回reamingした髄内釘挿入術時にはどうかと言う事を調べた。
方法
無作為に、普通に軟部組織で覆う方法をとった群(SOC群)と吸収性のコラーゲンにrhBMP-2を吸収させたものをその治療に加えた群(rhBMP-2群)の二群に分けた。骨折の重症度に応じて層別化した。rhBMP-2を吸収させたスポンジは骨折部において創を閉鎖した。最終的に創が閉鎖できたところから13週、20週の時点でのX線上、臨床上での評価を行った。
結果
277例。intention-to-treatが行われた。全体の13%がGustilo3Bの骨折であった。rhBMP-2群とSOC群のそれぞれの治癒率は、13週の段階で60%と48%、20週の段階で68%と67%であった。それぞれの群の12%がなにかしらの再手術を必要とした。nailの入れ替えなどより大きな侵襲を必要としたのは、rhBMP-2群では30%、SOC群では57%(P値は0.12)であった。感染はそれぞれrhBMP-2群で19%、SOC群で11%認めた。有害事象全体でみると両群に差は認められなかった。
結論
reamingをもちいた髄内釘のとき、rhBMP-2をスポンジに含ませて骨折部に置く方法では骨折の治癒を促進させる、ということは認められなかった。
考察
rhBMP-2をスポンジに含ませて置く方法では明らかな臨床的な違いを認めることができなかった。術後早期ではrhBMP-2群が高い治癒率を示したものの、有意差を示すまでには至らなかった。喫煙をしている群、骨折がより重症な群で両群の違いはより認めにくかった。以前に行われたBESTT試験でもreamingした場合には違いがでなかったが、この時にはnの数が小さいため、と判断されていた。BESTT試験は1996年に行われているので、再手術の基準などは現在と違っている。
結論としてはreamingした髄内釘ではrhBMP-2の効果は認められないということである。
1996年よりも全体に感染率が下がっているということは現在行っている開放骨折の治療は以前よりも改善が得られているということだと考えられる。
<論評>
残念な結果でした。rhBMP-2は骨折を薬で治せるような時代の先駆けとなるのではと考えていましたが、あまりよい結果を残せなかったようです。
この論文では1996年よりも2001年の方が一般的な開放骨折の治療においても改善が得られている。としているところは注目すべき点だと思いました。
一度開放骨折の治療について再度まとめてみます。
Recombinant Human Bone Morphogenetic Protein-2: A Randomized Trial in Open Tibial Fractures Treated with Reamed Nail Fixation want to link exchange with my site please
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