背景
髄腔釘(IM)は、ほとんどの脛骨骨幹部骨折に対して選択される治療法である。しかし、人為的なピットフォールとして、回旋変形がのこる場合がある。この後ろ向き研究の目的は、(1)術後のCTを基準とした回旋変形の有病率、(2)健常脛骨の平均脛骨回旋、(3)その正常な回旋に基づいて、対側の回旋を基準とすることができるかどうかを判断することである
方法
154名の患者(男性71%、女性29%)。年齢中央値は37歳であった。すべての患者は片側脛骨骨幹部骨折に対してIMによる治療を受けていた。術後CTにて受けて回旋変形を評価した。
結果
3分の1以上の患者(n = 55; 36%)では、術後の回旋変形が10°以上あった。右側の脛骨軸骨折では外側の回転変形を示す可能性が有意に高かったのに対し、左側の骨折では内側の回転変形を示す傾向があった。
健常の右脛骨は、左脛骨よりも平均で4°外側に回旋していた(平均回転と標準偏差、41.1°±8.0° [右] 対 37.0°±8.2° [左];p < 0.01)。
この4°補正を適用することで、回旋変形の有病率(n = 45;29%)が減少しただけでなく、左右の脛骨の間の回旋変形の分布が均等化された。
結論
本研究では、脛骨骨幹部骨折のIM後の回旋変形の有病率が高いことを明らかとした(36%)。
脛骨のねじれには4°の左右差が存在していた。この結果は、脛骨の回旋変形の診断と管理に重要な意味を持つ可能性がある。
<論評>
面白いですねえ。脛骨の回旋には、健常でも左右差があるのですね。笑。
まだ、論文の本文が読めていませんが、どのように測定したかが興味がありますね。もう一つ研究ネタを思いつきましたが、またそれはそのうちに。。。。笑
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