背景
大腿骨頭壊死症の大規模コホートにおける術後の脱臼と再手術の関連因子について検討すること
方法
4995例の人工関節置換が行われた。THAが79%。17%が人工骨頭挿入術、3%が表面置換、1%が大腿骨頭表面置換であった。
結果
ステロイド使用が56%と多かったものの、感染率は比較的低かった(0.56%)。術後の脱臼率は4.3%であった。再置換を要したのは3.9%であった。脱臼に関して、THAは5.2%、人工骨頭が0.9%、表面置換は0%であった。6ヶ月以上のフォローが可能であった症例(THA3670例、人工骨頭159例)について検討したところ、術後脱臼の危険因子は40歳以下もしくは62歳以上。BMIが高いこと。後方アプローチ。小さな骨頭が関連した。再手術に関してはBMIと手術のタイプがリスクファクターとして抽出された。
結論
脱臼率は5.2%と高かった。THAを選ぶと脱臼率が高かった。人工物の生存率について表面置換が人工骨頭またはTHAに劣った。BMIは人工物の生存率に影響した。
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本邦の大腿骨頭壊死研究班の20年以上にわたる緻密な仕事の一つの結果です。
このような緻密なコホートが今後も継続することを望みます。
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