あまりにも内容が多く、十分にまとめきれませんが、とにかく自分が興味をもったところだけまとめていきたいと思います。
踵骨骨折 岡山医療センター佐藤先生、独協医科大学越谷病院 大関先生
踵骨骨折のアプローチはL字拡大皮切、横切開のいずれでも関係ない。とお二人の先生ともおっしゃっていたのが印象的。
・後方関節面の正確な整復
・外側壁のしっかりとした再建
についてお二人ともおっしゃっていたと思います。
距骨、踵骨はねじれの位置にある。まず外反変形を直すこと、ついで後方関節面の整復。
初診時のレントゲンは側面、Anthonsen像、軸位、踵立方関節像の4方向を。depression typeであればCTも必須。3DCTは客観的な評価には使えない。
波状皮切アプローチ。腓骨頭のすぐ遠位で皮切。腓骨筋腱をretractして関節包切除。posterior facetを展開。
外側から距骨下関節の整復をとにかく頑張る。内側から少しずつ戻してゆく。距骨下を鋳型にして押しつけていく感じ。
外側壁の整復はベーラーclampや、しっかりとしたプレート固定が必要。
クジラプレートではだめ!とのこと。(なじみのあるプレートだけにショックです。。。。)
足底筋の運動も重要。足底のコンパートメント症候群でclaw toeになる。
距骨下関節、股関節、脊椎の3つだけが人間の左右のバランスをとるために必要な関節。なので踵骨骨折で距骨下関節が機能しないと片脚起立が不能となり、高所での就労不可となってしまう。
機能予後は整復と関連しない。。。。
術後CT MPRでの評価をして自分の手術についての振り返りをしっかりと行うこと。
大腿骨遠位部骨折 岡山大学 野田先生、瀬尾記念病院 野々宮先生
プレート、髄内釘のそれぞれの限界を見極めて機種を選定すること。
プレート:ロッキングプレート、MIPOがよく用いられるようになってからさまざまな問題が出現。
MIPOにこだわるあまり十分な整復位が得られないまま固定してしまっている例も時々見られる。
abusolute stability~relative stability~intabilityの幅が非常に狭く、しっかりと整復位が得られていないと容易に偽関節化する。
1年から1年半以上たったところでインプラント折損などの大きなトラブルも起こることがあるので注意深い観察が必要である。
髄内釘は究極のMIPOであるという言葉にははっとさせられました。軟部組織の重要性が最近よく言われていますが、髄内釘は優秀な道具であると思います。
整復位の確保が気も。ジョイスティックテクニック、ブロックピンテクニックを用いる。
ネイルはできるだけ長いものを使用すること。
顆部スクリューをもちいた顆上骨折の圧迫手技もあるよ、とのこと。
がみ先生
返信削除骨折治療学会アドバンスコース受講乙です.
岡山大学の佐藤先生,野田先生の講演がレビューされており,楽しく拝見しました.
距骨下関節、股関節、脊椎の3つだけが人間の左右のバランスをとるために必要な関節というのは,すごくインパクトのあるメッセージですね.
前者2つを治療する機会は少なくなりましたが,脊椎は頑張って直していこうと思いました(笑)
がみ先生、峰先生は出来るだけアナログに生きたいらしくネットの世界にあまり近寄ってきません。またゆっくり引き込みます。
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