2018年7月3日火曜日

20180703 J arthroplasty Variation in Use of Postoperative Precautions and Equipment Following Total Hip Arthroplasty: A Survey of the AAHKS and CAS Membership.

背景 THAの術後脱臼を減少させるために、昔から術後の脱臼注意と補装具の処方が行われてきた。本研究の目的は北アメリカの人工関節を行う整形外科医が術後どのように脱臼への注意と補装具の処方を行っているかを調査することである。
方法 AAHKSに所属する整形外科医にメールで調査。実際に患者にどのように脱臼の防止指導をしているのか、また補装具を処方しているのかを調査した。また普段使っているアプローチ、外科医の背景についても調査をおこなった。
結果 44%の外科医が脱臼防止指導を行っている一方、33%の外科医が全く注意を行っていなかった。後方アプローチの仕様、外科医の経験年数、大径骨頭の仕様が注意をおこなうかどうかで有意な差を認めた。DAAを用いる外科医では脱臼防止指導、補装具の処方が有意に少なかった。
結論 術後の脱臼指導は未だにある一定の割合で続けられているが、余計なリハビリ、余計な補装具の購入についてとまた患者満足度減少との関連はまだ十分な研究がない。今後この分野における精査が必要であろう。

<論評>
最近話題ですね。脱臼予防はどれだけ必要かという問題です。
エビデンスとしては2009年にARDで患者指導を行うと脱臼が減少するというエビデンスがあるだけです。この数年はこのブログでも取り上げていますがBJJなどでも過剰な指導は不要ではないかという論調になってきています。
これは大径骨頭の使用などで早期脱臼が予防できると感じているからでしょう。
まったくしなくてもよいか。というのはまた難しい問題です。起こりうる合併症ですので脱臼しないとは言えませんのでどこまでどのようにいうかでだいぶ違ってくるのではないでしょうか。

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