2012年4月20日金曜日

20120420 JBJS(Am) Operative vs nonoperative care of displaces midshaft clavicular fracrures : mera-analysis of RCT

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転位のある鎖骨骨折に対して手術をした方が良いのではないかと言うことが最近言われるようになってきた。そこで手術療法群と保存療法群の2群で機能予後と合併症の発生について調べることした。

方法
システマティックレビューを用いて鎖骨骨折について手術、保存療法のそれぞれの文献を調べた

結果
412例。6編の論文が該当した。偽関節は保存療法群で29/200。手術療法群で3/212と保存療法群で有意に多く発生した。変形治癒は手術療法群で1例も発生しなかったが、保存療法軍では17/200例発生した。

結論
手術療法は偽関節の発生を減らし、変形治癒の可能性を減らし、また機能回復も早い。と言う結果を得た。しかしながら長期予後について、手術療法群が保存療法群よりも勝るとした研究は殆ど無かった。

考察
研究の対象群となったのは活動性の高い若年男性であった。本研究では手術治療をおこなうことで、早期の社会復帰が可能となることがわかった。また偽関節、変形治癒などの合併症を減らすことができることがわかった。
1年後のDASHスコア、CSスコアを用いた機能回復の程度は5ポイントにとどまり、臨床的に意味があるとされる10‐15ポイントを下回る結果となった。この理由は多岐にわたるためよくわかrなかった。保存療法群での偽関節、変形治癒が発生する割合は23%にのぼる。しばらくの間機能評価は低いものの、長期間での機能評価ではある程度の結果が得られていることから保存療法軍でもより良く治療されていると言える。ただし、将来的に予後が悪そうだと言うとキには手術を行ったほうが良い。
治療に関わる合併症は手術群よりも保存群のほうが多かった。(29%と42%)。手術群で最もおおい合併症はインプラントトラブルであった。
保存療法群では有意に偽関節を発生しやすかった。
この研究の限界はいくつかある。まず、RCTのみでこのメタアナライシスを行ったが、コレは対象がだいぶ限定されている可能性がある。また筆者にその研究の詳細をきいたわけでもない。


【論評】
若年男性の転位のある鎖骨骨折に対しては手術療法を行ったほうが早期社会復帰ができる。ということでした。ハイ。
RCTを行えるような施設は限られておりますので、本研究がどこまで日常臨床に応用できるかは不明でありますが、十分考慮に値する結果にはなっているものと思われます。
高齢者はどうなのか?女性の場合は?と疑問は深まりますが、またココらへんは自分でも研究を進めていきたいものです。
メタアナライシスを自分で行えるようにするといいのかなあと感じましたので、少しそこら辺を勉強してみます。

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