2018年2月25日日曜日

20180225 Osteoarthritis and Cartilage The association between ambulatory activity, body composition and hip or knee joint replacement due to osteoarthritis: a prospective cohort study.

OARSIからの報告。
前向き研究。OARSIは統計家の関与がない論文は既に受け付けてもらえません。
普段から統計家と呼ばれる人たちと何かしらのカタチでコミュニケーションを取れるようにしておくことは臨床家にとって必須です。

背景
本研究の目的は変形性関節症のために人工股関節全置換術または人工膝関節全置換術に至ることと、歩行能力、体の組成についての関連を調査することである。
デザイン
1082人の地域住民患者。50−80歳までを対象。歩行能力は万歩計で測定し、体内組成はDEXAをもちいて測定を行った。人工関節置換術を受けたかどうかをレジストリーから確認。年齢、性別、レントゲン写真上の変形の程度、疼痛で調整して歩行能力、体内組成について人工関節置換置換をエンドポイントとしたロジスティック回帰分析を行った。
結果
13年間のフォローアップ。74例、6.8%の患者がTKAを、4.7%の患者がTHAを受けた。歩行能力はTKAのリスクを高くし、THAのリスクを下げた。BMI,総脂肪量、体幹の脂肪量、腹囲はTKAのリスクを高くしたが、THAとは関連しなかった。
結果
歩行はTKAのリスクを高くしたものの、THAのリスクとは関連しなかった。体内組成はTKAと関連したものの、THAとは関連しなかった。日常生活動作や肥満に関しての指導は罹患した関節ごとに異なった指導が必要となる。

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膝に比べて股関節はもともとの形態が、将来の変形に影響することが大きな関節です。
長期間のフォローアップによってそれを明らかにした研究だと思います。
日常生活動作、一般的な指導についてもどのようにおこなうかということは現在のところ充分に研究されたとはいい難いのが実情です。
今後日本からそのような保存療法についてのエビデンスを多く発信していければと思います。。。。。

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