2018年2月16日金曜日

20180216 J arthroplasty Early Failure of Primary Total Hip Arthroplasty: Is Surgical Approach a Risk Factor?

J arthroplastyから。
THAに対するアプローチの違いによって術後早期の合併症に違いがあるか?という論文

THAでは様々なアプローチが開発されているが、その早期合併症についてはいまだ不明な点が多い。本研究の目的は各種アプローチでの初回THAにおける周術期合併症について検討することである。
方法:後ろ向き研究。High volumeセンターでの2007年から2014年までの初回THAが行われた。THAは手術ごとに分けて検討を行った。前方アプローチ(DAA)と後方アプローチ(PA)に分けて検討した。5年以内の早期再置換の有無をPrimary エンドポイントとした。
結果:6894例のTHAが7年間に行われた。DAA 2431例、PA 4463例であった。103例に対する再置換術が行われた。DAAとPAでの全体の再置換率はDAAが1.69%、PAが1.39%で有意差を認めなかった。大腿骨コンポーネントに関してはDAAのほうがPAよりも早期の再置換が多かった。DAAが35%なのに対してPAが8%出会った。早期の合併症はDAAではDorrAに多かった。PAでの再置換は不安定性に対して行なわれていることが多かった。寛骨臼側の緩み、骨折、感染においては両群で差を認めなかった。
結論 DAAでは大腿骨側コンポーネントのゆるみが原因となるのに対し、PAでは後方不安定性が再置換の原因となった。アプローチ間で統計学的な有意差は認めなかった。

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アプローチごとの早期合併症についての検討。
各種アプローチについては、臨床成績にはそれほどの差がでないので、その特徴を捉えてしっかりと習熟をする必要がある。というのが最近の僕の意見です。
DAAでの大腿骨操作は確かに慣れを必要とする。ということなのだと思います。
新しいアプローチがでたからと言ってすぐに飛びつくのではなく、手練のもとで研修を行い。カダバーで練習し、一度手練についてもらって自分で執刀し、症例を選んで新しいアプローチを開始するといった順序は必要でしょう。


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