2018年2月22日木曜日

20180222 J arthroplasty Does Preoperative Opioid Use Increase the Risk of Early Revision Total Hip Arthroplasty?

オピオイドの使用は全世界的に増えています。
これをお読みの方々も以前よりもオピオイドの使用が増えたという実感がお有りになるのではと思います。
脊椎では術前からオピオイドを使用していると術後成績が不良となるとする論文が散見されます。
THAではどうなるのか。というのが本論文です。

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背景
本研究の目的は術前のオピオイドの使用が早期の再置換術に与える影響を評価することである。
方法
2007−2015年。単施設。THAの再置換を行った患者を追跡。術前のオピオイドの使用、年齢、性別、DMの有無、鬱の状態、腎機能障害、肥満をロジスティック解析を行い危険因子を同定した。
結果
17695例のTHAの患者のうち、0.88%(155例)の患者が2年以内に再置換が行なわれていた。36.7%の患者でオピオイドが処方されていた。58.7%の患者が女性。80%が50歳以上であった。単変量解析を行ったところ術前のオピオイド使用患者は早期再置換に有意に多くなっていた。その他には肥満、うつが早期の再置換で有意に多かった。
結論
THA術前3ヶ月以内の使用は早期の再置換の独立した危険因子であった。その他には肥満とうつが関連していた。これらの情報は保険の支払いにて考慮される内容であろう。また術前にオピオイドの中止すると再置換が減るかどうかの検討が必要となる。

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再置換が増えるメカニズムがなにかとの記載はありませんのでオピオイドは交絡因子の可能性があると思います。
しかし、昨今のオピオイドの安易な処方には個人的には疑問を感じています。
運動療法、生活指導を行ったうえで適切に処方されるべきではないでしょうか。

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