背景
小児にしばしば繰り返す足腰の痛みがよく見られる。これらは腓腹筋の硬さと関連しているとも考えられており、また、腓腹筋の硬さは、いくつかの足の症状と関連していると言われている。腓腹筋の硬さが発育期の小児における正常な所見であるのか、あるいは硬さが足の症状と関連しているのかは分かっていない。
方法
は以下の通り。ノルウェーの学童204名(408足)を対象に、膝を曲げ伸ばしした状態で受動的な足関節背屈を測定した(SILFVERSKOOLDテスト)。4つの異なる年齢層(5~6歳、8~9歳、11~12歳、14~15歳)の学校のクラスを対象とした。また、足の形態と背屈の結果、特に腓腹筋の硬さとの関連性を評価するために、足型を記録した。
結果
足首の背屈は年齢の上昇とともに減少した。Equinus contractureの閾値は、膝を伸ばして測定したときの足関節背屈が5°以下または0°以下のいずれかに設定し、Silverskioldテストは、膝を曲げた状態から伸ばした状態で足関節背屈が10°以上減少した場合に陽性とした。腓腹筋の硬さは、閾値を5°以下に設定した場合は54.9%、0°以下に設定した場合はわずか3.7%に見られた。今回のデータでは、背屈と足型の間に関連性があることを示す証拠は得られなかった。
結論
この学童集団では、足首の背屈は年齢の上昇とともに減少し、年齢をマッチさせた基準の重要性が強調された。足関節背屈の閾値を5°以下に設定すると、大多数の人が腓腹筋が硬くなっていた。このことは、腓腹筋の単独の硬さを病的な所見と解釈すべきではないことを示している。
<論評>
あまり知られていませんが、日本でも運動器検診は義務化されています。
側弯症疑いのお子さんをみることも増えているのでは無いでしょうか。その際に同時にしゃがみ込みで腓腹筋の硬さもチェックすることになっています。
いままでこれ、何の意味があるのかな。と思ってやっていましたが。まあ妥当な結果かなと思いました。
同時に怪我のしやすさなども聴取できていると良かったのになとも思います。
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