2018年8月4日土曜日

20180804 BJJ A randomized controlled trial of cemented versus cementless arthroplasty in patients with a displaced femoral neck fracture

目的
本研究の目的は大腿骨頚部骨折の患者に対してセメントステムもしくはセメントレスステムのいずれが有用であるかを比較することである。
患者と方法
141例の患者に対する無作為割付試験。4年間の経過観察。大腿骨頸部骨折の患者を対象。67例のセメントステム、74例のセメントレスステム。THAが58例。BHPが83例。
結果
Harris Hip Score、Musculoskeletal functional assessment score とEQ5Dを用いて比較を行った。48ヶ月間に渡ってこれらの評価項目について、2群間での差を認めなかった。セメントステム群の2例3%、セメントレスステム群の5例6.8%で周術期の人工関節周囲骨折を認めた。P値は0.4であった。その他感染、不安定性などで追加手術を必要とした例はなかった。死亡率、レントゲン評価も両群間で同等であった。
結論
大腿骨頚部骨折にたいしてセメントステム、セメントレスステムの2群間で臨床成績、合併症に差を認めなかった。しかし短期間での評価においてセメントレスステムのほうが臨床評価が低かったので、本研究の見解としてはセメントレスステムは高齢者の大腿骨頸部骨折に対するルーチンの使用を推奨しない。

<論評>
ちょっと本文まであたれていませんが、セメントステム、セメントレスステムで2群間で差がなかったということであれば、そのとおりなので、この結論はややこじつけかなと思います。
レジストリー、他の観察研究からセメントステムの有用性は言われていますが、本研究ではセメントレスステムとの差はなかったというのが正しい結論だと思います。
セメントレスステム、何使ったんやろ。また詳細は後日アップします。

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