2012年6月8日金曜日

20120608 JBJS(Am) Predicting range of motion after TKA




背景
関節可動域(ROM)はTKAの術後成績を評価する重要な要素の一つである。本研究の目的は術後のROMを規定する因子について調査することである。
方法
3066例、4727膝。のTKAを受けた患者。同一施設で同一機種にて1983‐1998年の間に手術を受けた患者を対称とした。統計学的手法としては一つはlog linear回帰分析を伴ったクラスター分析でもう一つが回帰樹状分析である。回帰樹分析は術後のROMに関するものとして、年齢、性別、軟部の剥離の有無、術前の屈曲、伸展、術前のアライメントを用いた。
結果
術前のアライメントにかかわらず、術前の屈曲が術後の屈曲に最も関連する因子であった。その他の要因としては術中の屈曲、性別、術前の大腿脛骨アライメント、性別、年齢、術後の関節包剥離があげられた。関節後方の骨棘切除は、術前の大腿脛骨アライメントが内反の患者で関節可動域の増加に関連していた。
結論
術後のROMに最も大きく影響するのは術前のROMである。内反型の変形を来しており、後方の骨棘切除、内側の軟部の剥離を行い術中の関節可動域が良い群では術後の関節可動域の改善がより望める。

考察
本研究では2種類の統計学的手法を用いた。一つはlog linear回帰分析を伴ったクラスター分析でもう一つが回帰樹状分析である。本研究の前にも術後のROM改善について様々な分析が行われている。以前に行われた研究としては屈曲90°未満の群と90°以上の群の2群に分けて術後の可動域を調べると言うものである。ただし、この方法では機能でグループを分けてしまうので恣意的な要素が介入する余地がある。クラスター解析と回帰樹を用いた方法では最も有意な要素でもって分けることができるのため、先ほどのような恣意的にどうこうという問題は生じない。
最大屈曲位まで達した症例では有意な変化は生じない。我々の症例の問題は3年間毎年角度を測ったわけではないと言うことである。術後6ヶ月から3年後の時点での変化は2.8°しかなかった。
検者間、検者毎での測定誤差の可能性もある。しかしながら本研究では症例数が大変大きいので問題とならないであろう。
今回の研究では術前可動域が術後の可動域に最も影響する。ということがわかった。
今までの研究ではこの他に術後の可動域に影響する因子は年齢と疾患であるとされてきた。 本研究では疾患は術後の可動域に影響を与えなかった。
また、Schurmanらによると6°以上の内反は術後の可動域制限の原因になるとしていた。今回の研究の結果では内側側副靭帯の剥離を加えた群では3.3°ほどの可動域に影響を与えたようだ。このことから言えるのは剥離した、ということよりも術前から内反変形があることの方が術後の可動域に影響を与えそうだ、ということである。
術中の可動域と術後の可動域との間には強い相関関係が合った。また術前に内反変形があった群でも相関があった。この研究より前に行われた研究では術中の可動域は術後の可動域を知るための良い指標であるとされていた。しかしながら術中の屈曲が84°よりも小さいことよりも80°いかである群ではより強い相関をしめした。
術中の後方の骨棘切除はもともと可動域が良い群でより効果的であることがわかった。回帰樹によると105°以上の場合に有用であると統計学的に表された。
伸展制限も全体に改善傾向であった。


<論評>
統計学的手法を存分に使った研究です。クラスター分析を行い主成分を明らかにしてそれに関わるところをまた検討してゆくと言う手法はnがこれだけ大きければ有用なのかもしれませんね。
しかしそもそもこの統計学的手法がまったく理解できませぬ。。。。

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