2009年11月16日月曜日

2009.11.16. JBJS(Am) Nov. 2009. Assessment of Hip Abductor Muscle Strength. AValidity and Reliability Study

要旨
股関節の外転筋は股関節の中で最も重要な筋肉のうちのひとつである。それゆえに根拠のあるしっかりとした評価が必要とされる。股関節外転筋の筋力を測定するために最も適切な体位というものは知られていないため3つの異なった体位で外転筋の筋力を測定した。われわれは対側の股関節が固定されるので側臥位での測定が最も有用であるとする仮定を立てて研究に臨んだ。
16人の被験者に対しそれぞれ2回の独立したテストを行った。立位、腹臥位、側臥位の3つの姿勢で工業用の動力計を用いて片側の外転筋力を測定した。筋電図を測定側とその反対側の中殿筋に筋電図を測定することでその実験の妥当性を構築した。その体位はもっとも力が出るような体勢とした。最も力が出ないところは対側の筋力の筋電図が最小となるとこを最も妥当なところとした。それぞれの相互関係についてはthe
Bland and Altman limits of agreementによる統計処理を行った。級内相関係数はtest-retestで計算した。
側臥位での外転筋力が臥位、立位よりも有意に大きく評価された。側臥位での対側の筋電図での割合は最小で、これは立位、臥位とくらべ有意に差があった。テストの再現率は側臥位で最も高かった。
側臥位が股関節の外転筋力を測定するのに最も適切である。


図1 それぞれの測定方法の写真。
図2 A:自発最大筋力
B:筋電図での測定側反対側の比。

考察
今回の結果では側臥位での測定がもっとも外転筋力が高く表され、また反対側との比がもっとも小さくなった。ということで検査の妥当性は側臥位での試験が最もあるということが分かる。またテストの再現性も側臥位で最も得られた。
理論的には最大筋力を発揮するとき対側の同側の筋肉よりも作動筋がより大きな活動性を示す。これは良側の筋力の低下は実際には片側の最大外転筋力が発揮される力の減少として表現されるからである。とくにこの研究では中殿筋の筋電図での活動性は対側の共同筋の電位を比較することとなった。立位と臥位はその比が100%を超えるため片脚での能力よりも両側での能力を表すこととなってしまう。これでは必然的に外転筋力が表す範囲が減少してしまう。側臥位ではその比が90%以下であることから片側の筋力をはっきりと表しているということになる。
臥位での外転筋力の測定は重力の影響が排除されるということで外転筋力を測定するときに主に採用されている。しかしこの姿勢では測定の再現性が得られることはなかった。臥位では発揮される外転筋力が最も低く、またその妥当性が最も低いことが分かった。中殿筋の筋電図ではもっとも低い値を示した。これはこの姿勢で外転するときには中殿筋はメインの筋肉としては働いていないということを示している。ベルトでの保持自体が体そのものの保持や壁で保持することよりも劣っているのかもしれない。なので今後の研究では別の方法で体を支える方法を考えなければならない。
立位はもっとも機能的なことを評価するのに適した体位とされている。特に体重がかかった状態を評価するのにもっとも確からしいとされている。しかしながら妥当性は得られず、信頼性も今一つであった。立っているために検査側に十分に倒れこむことができないことが問題である。
重力はこの外転筋力評価で大きな役割をになっている。側臥位だとその重力も加わるのでより妥当性と信頼性が増す。
なのでお勧めとしては側臥位として外転筋力の評価は行うべきである。股関節の痛みのため横になれない人では立位の方がより妥当な評価ができる。
研究の限界としては骨盤の動きを除外していないこと。電気的評価しかしていないことなどがある。

≪論評≫
すいません。何が言いたいのかよくわからないまま訳してしまいました。つまり側臥位で股関節の外転筋力を測定することが最も妥当性が高いということなのでしょう。
臨床的にこれをどう生かしてゆけばよいのか。。。。
また、上の先生に聞いておきます。

0 件のコメント:

コメントを投稿