毎度おなじみAAOSのクリニカルガイドラインです。
今回は骨粗鬆性の脊椎圧迫骨折についてです。
余談ですが、診療ガイドラインは日本でも多く発売されるようになって来ました。診療ガイドラインに書いてあることは診療を行なっていくうえでの最大公約数、にすぎないと感じています。
ガイドラインに書いてあることは熟知していて、最低限医療者として提供すること。そしてその患者さんの個別性に合わせて必要な医療が提供できること。が僕の考えるEBMです。
閑話休題。
(エビデンスレベル:strong)
・神経学的な欠損がなく、画像上の圧迫骨折と一致する臨床症状がある患者にたいして椎体形成術を行なうことを推奨しない。
(エビデンスレベル:moderate)
・神経学的な欠損がなく、画像上の圧迫骨折と一致する臨床症状がある患者に対して4週間連続でカルシトニンを投与し治療することは勧められる。
(エビデンスレベル:weak)
・Ibandronateとストロンチウムの投与は画像上の圧迫骨折と一致する臨床症状のある患者に対して一つのオプションとして考慮されてもよい
・L3、4の圧迫骨折に対してL2の神経根ブロックを考慮してもよい
・kyphoplastyであれば考慮してもよい
(エビデンスレベル:inconclusive)
・ベッド上での安静が推奨できるかできないかをいうことはできない。
・装具による治療方法を推奨するかどうかはいうことをできない。
・急性期の運動療法が有効かどうかをいうことはできない。
・電気療法をおすすめできるかどうかをいうことはできない。
・後弯変形を矯正したほうがよいかどうかはいうことはできない。
・特別にこの治療法が効果がある、ということを腰椎圧迫骨折ではいうことができない。
最後の一文がすべてかも知れませんね。笑
エルシトニンの注射の話とかは全く出てきませんねええ。
エルシトニンはカルシトニン製剤ではないですか!?
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