2010年5月13日木曜日

2010.5.13 JBJS(Am) Immobilization in an External or Internal Rotation Brace Did Not Differ in Preventing Recurrent Shoulder Dislocation

背景
肩関節前方脱臼に対して外旋位で固定を行うと内旋位固定よりも再脱臼の危険性を減少させるのかどうかを検証した。
方法
無作為割付試験。4年間のフォロー。イスラエルの救急外来を受診した患者。17歳から27歳までの51人の患者(全員男性、78%が軍人)。交通事故、大結節骨折を合併したものは除外。27名外旋位固定、24名を内旋位固定。4週間固定したのち通常のリハビリテーションプログラムに沿ってリハビリを開始。再脱臼の有無をprimary
endpointとした。
結果
2群の間に有意な差は認められなかった。再脱臼までの期間はおおよそ12ヶ月であった。
結論
肩関節前方脱臼後に内旋位固定をしても外旋位固定を行っても再脱臼についての有意な差はない。

<論評>
外旋位固定を行うことで肩甲下筋によって前方の関節包が圧迫されるので、外旋位固定の方が前方脱臼後の固定には有用であろうという報告が数年前にされておりましたが、無作為割付試験の結果としては変わらなかったようです。Bankert lesionはやはり外科的に整復されないと脱臼の高リスク群では再脱臼を防ぐことは難しいのかも知れません。

0 件のコメント:

コメントを投稿