https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2022/03/JCS2022_hiraoka.pdf
2022年改訂版
”非心臓手術における合併心疾患の 評価と管理に関するガイドライン”
に大腿骨頸部骨折についての言及があります。
各学会からたくさんのガイドラインが発行されていますがこのように他科疾患まで言及したガイドラインはほかにないのではないでしょうか。
このガイドラインでは準緊急手術としてなるべく早くの手術が推奨されています。今回の診療報酬改定でも48時間以内の手術で診療報酬が加算されることから、頸部骨折は病院全体のタスクとして取り組む必要性が新規に生じていると考えます。
また、今回重症AS(大動脈弁狭窄)を合併した症例での手術の可否についても検討されていますが、これについては十分なエビデンスがないことがわかります。
パネル会議では
”手術遅延は,死亡リスク,高度疼痛リスク,身体機能低下,せん妄リスク上昇のため,早期手術がよいとされる.これらのアウトカムの重大性は,心不全よりも患者にとって重大”
との意見が出されており、内科管理を厳密に行ったうえでの早期手術が考慮されるべきでしょう。
このガイドラインを作成された先生方のお仕事に心からの敬意を表します。
0 件のコメント:
コメントを投稿