2018年4月7日土曜日

20180407 CORR Cardiovascular and Cerebrovascular Events Are Associated With Nontraumatic Osteonecrosis of the Femoral Head

背景
血管内皮の障害がONFHの病因の1つと考えられている。また脳血管障害、心血管障害も血管内皮障害にておこる。しかしながら今までにONFHとこれらの血管障害との発生頻度の報告を行ったものはない。
問いと目的
ONFHとマッチさせたコホート軍を設定。年齢、性別、経済的要因を一致させてハザードRatioを検討。交絡因子を調整したあとにONFHと血管障害との関連を調査。両群での血管障害の発生率について調査を行った。
方法
1997年から2010年までの台湾の国家レジストリーをもちいた後ろ向き研究。2300万人の台湾人と在留外国人を含む。99.5%がアジア系。100万人から心血管イベントを起こしていない1562人のONFHを同定。15620人のONFHでないコントロール群を選定。
結果
ONFH群は非ONFH群よりも血管イベントの発生率が高かった。(19%と14%)調整後のハザードRatioは1.34から1.27であった。交絡因子を調整した上での検討をおこなってもONFHは独立した危険因子であった。累積危険率はONFH群で非ONFH群の方が有意に高かった。
結論
ONFhは血管障害と関連していることが明らかとなった。これは血管内皮障害の可能性が存在することが示唆された。ONFH群は相対的に若年であるが、これらの心血管イベントの発生について慎重に経過観察することが必要である。

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台湾からの報告

住民レベルのでコホートで検討したところONFH群は血管障害を引き起こすような疾患の可能性が高いことがわかったとのこと。
ONFHは原因不明の疾患であるが、このような疫学的な検討から病因に少しでも迫れるとよいですね

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