2017年4月8日土曜日

20170408 Osteoporosis int Transient osteoporosis of hip: review of the literature

Transient osteoporosis of hipのreviewです。
よくまとまっていると思いますが、TOHとONFHが関連ある。というところは受け入れがたいかんじもあります。ひょっとしたらひょっとするかもしれませんが。

またほそぼそと続けてゆきます。

以下要約

  • Introduction
  • Transient osteoprosis of hip (以下TOH)は、良性で自然軽快し得る原因不明の疾患である。骨髄浮腫の所見をきたすが、骨髄浮腫の要因は不明である。TOHは一般的に中年男性に見られる。ときに妊娠後期に見られる。TOHは脆弱性骨折の原因となる。二次性のTOH(外傷、炎症、虚血など)もときに見られる。レントゲン写真上で一次性のTOHかそうでないかを鑑別することは極めて困難である。
  • 1959年にCurtissが妊娠後のTOHの3例を初めて報告した。出産後しばらくして自然軽快した。1988年にWilsonが骨髄浮腫症候群としてMRIの所見を報告した。1993年にSolomonは骨壊死の有無で予後が違うことを報告し、これらのうち、Osteonecrosisを伴ったものでは圧潰が進むが、Necrosisがないものでは自然軽快することを報告した。
  • TOHの報告のいずれもサンプルサイズの小さなCaseSeriesばかりである。表1に1959年から2014年までに報告されたTOHの論文を示す。最終的に97編の論文で437例の報告をこのReviewではまとめることとする。
  • 疫学と病態
  • TOHは3つの段階に分けられる。第一段階では股関節痛が発症。第2段階では骨吸収。最終段階で改善が認められる
  • TOHは、6ヶ月程度の免荷、日常生活動作制限などで自然軽快する股関節痛であるということで鑑別可能である。疼痛は骨髄内圧の上昇、静脈圧の上昇、部分的な骨回転の異常な増加、微小骨折、骨膜への刺激が原因ではないかと考えられている。あまり一般的ではないが、これらの影響で虚血が起こるとONFHになるとする報告もある。
  • ONFHとTOHの初期を臨床像、レントゲン写真などで診断することは困難である。ONFHとTOHの治療方針は異なる。TOHだけであれば外科的治療の必要はない。TOHの痛みは突然発症することが多い。いたみの程度も漠然とした痛みから入院が必要となるようなキツイいたみまで様々である。
  • 妊娠はTOHの危険因子である。それでも女性よりも男性のほうが多い。発症の危険因子としては外傷、アルコール摂取、喫煙、ステロイド内服、血管損傷、炎症、薬物使用、骨形成不全症が関連すると言われている。平均年齢は40歳。DEXAではいくつかの症例では骨粗鬆症の所見が診られる。ただ、骨粗鬆症が微小骨折のリスクとは言えない。一方、微小骨折は骨髄浮腫の原因となり、DXAで骨粗鬆症と診断される原因となりうる。骨生検をおこなうと局所での幾つかの骨吸収マーカーの上昇が見られる。血液検査上では明らかな上昇は認めない
  • TOHの病因は未だ不明である。TOHの初期がONFHと鑑別できるかもわかっていない。外傷、感染、炎症、虚血性疾患、ガン、神経疾患などがある場合にはTOHを考える。妊娠はTOHの危険因子である。似た病気にはMigratory Osteoporosisがあり、局所的に破骨細胞の活動が活性化する。他のリスクにはステロイド、喫煙、甲状腺異常、低リン血症、骨形成不全症、低テストステロン症、低ビタミンD血症が挙げられている
  • 診断
  • MRIは骨髄浮腫を診断するためにもっとも有用な方法である。TOHでは早ければ48時間でMRIの所見が出現する。TOHはT1でLow.T2でHighになる。STIRや脂肪抑制像がもっともはっきりとした所見がでる。局所の欠損がなく、びまん性に骨髄浮腫が認められる。不整なT1バンド像はストレス骨折を示唆している。TOHの浮腫像は大腿骨頭から大腿骨頸部にかけて認められる。
  • TOHの進行と予後については議論がある。Malizosらは浮腫の大きさと症状の持続期間には関連がないことを示した。しかし、軟骨下の病変は比較的速やかに改善が認められる。一方、Ergunらは浮腫が大きさ、軟骨下骨折の存在が回復までに関連すると報告している。
  • 発症後6週間程度でX線でも大腿骨頭萎縮の所見がはっきりとしてくる。軟骨下骨折がないことがTOHであることを示している。
  • 骨シンチでは3つの段階のいずれでも高い集積をしめし、症状軽快したあとも数週間持続する。局所移動性の骨粗鬆症(RMO)がTOHとよく似た所見を示すが、RMOでは骨密度の低下の進行が認められる。
  • 経過と治療
  • TOHの治療は骨吸収の抑制や骨形成の促進を考える。ただし、骨折やONFHと診断を間違えないようにしなければならない。TOHは自然軽快する疾患である。ときにONFHに施行するような場合もあると報告している論文もある。
  • たしかに、骨髄浮腫による連続性の骨へのダメージがさまざまな症候を引き起こすのかもしれない。
  • ONFHとTOHのリスクファクターはアルコール、ステロイド使用など重複するものもある。TOHはONFHの前段階だと報告しているものもある。しかし、TOHは自然回復する疾患なのにたいしてONFHは進行性の疾患であるというちがいがある。
  • TOHで骨髄浮腫が起こる機序は不明である。骨髄圧の上昇がみられたとする報告もあり、幾つかの報告では破骨細胞の活性化が認められている。
  • TOHの回復までの期間を短くするための方法としてはビスフォスホネート製剤の投与、カルシトニンの投与、テリパラチドの投与などが行なわれているが、コントロールがいずれもない。表3,4,5に各治療についてまとめてみた。ビスフォスホネートではアレディアの静脈内投与は治療期間を短くしたものの、アレンドロネートの内服では今までと変わらなかった。カルシトニン、テリパラチドなどは回復までの時間を1ヶ月程度短くした。妊娠中のビスフォスホネートの内服は胎児に影響するので、カルシトニンの投与のほうが好ましい。
  • 手術治療としてのCore decompressionはONFHの治療として存在する。しかしながらTOHに有効かは不明である。
  • 合併症と予後
  • 軟骨下骨折、大腿骨頸部骨折などはTOHのまれな合併症として知られている。男性、女性とも軟骨下骨折のリスクは同じ程度と知られている。男性の2例は骨形成不全症に発症した。大腿骨頸部骨折は24例で報告され、22例が女性でああった。骨折は妊娠中または出産後におこった。これらの骨折は免荷などの保存療法が行なわれる前に起こった。保存療法の指導は重要であろう。
  • TOHがONFHに進行するというのは極稀な合併症であろう。ONFHとTOHの鑑別は極めて重要である。

2017年1月26日木曜日

20170126 JBJSBr Metal hypersensitivity testing in patients undergoing joint replacement

  • 人工関節置換術と金属アレルギーについてのSystematic review.
  • 人工関節置換術と金属アレルギーについては論点が幾つかあります。
  • 1)Metal on Metal(MoM) 人工股関節の金属摩耗粉によるALVALの問題
  • 2)術前から金属アレルギーを訴えている人に対して金属インプラントを挿入することの是非
  • 3)術後経過観察中に金属アレルギーにて人工関節のトラブル(人工関節の緩み)が出て来る可能性は?
  • 4)金属アレルギーを同定するための有効な検査方法はあるのか?
  • 1)については小生の勉強不足のため、コメントすることができません。また折を見つけて勉強し、お伝えすることができればと思っています。
  • 2)から4)の問題について、和文での金属アレルギーと人工関節の報告はCace report, Case series以外はありません。人工関節の手術を考えているけども、金属アレルギーがあってどうしたらよいのか?ということに悩んでいる医師のために、明日からの臨床に役立つようにと思いSystematic reviewの内容をかいつまんで解説できればと思っています。
  • 以下本文
  • 1970年から2011年までに金属アレルギーと人工関節について記載された英語論文は358編。症例報告、英語論群以外、組織学的検討のみ、論文中に十分な情報が記載されていないものを除いたところ22編の論文が抽出された。
  • RCTはなく、すべて観察研究または症例対照研究である。前者では人工関節の生存率について検討し、後者では術前後の金属アレルギーの有無を調査していることが多い。表1に論文のサマリを掲載する。
  • 合計の患者数は3634例。3949例に対してパッチテストが行なわれ、168例に対してリンパ球刺激試験または幼若化試験が行われた。人工関節が挿入されていない接触正皮膚炎の患者も含まれており、その数は1202例であった。パッチテストでクロム、ニッケルに対する反応を着たしたのは8%であった。ただしこの1202例は以後の解析には含んでいない。
  • 2432例についての検討が行われた。1910例が後ろ向きの解析。522例が前向きの解析であった。522例の内451例が術後の解析であった。インプラントが挿入される前の患者では金属への過敏反応が18%、インプラントが挿入された後の患者では31%と有意に金属への過敏性を示す患者数の割合が増加した。インプラントの不具合をきたしている症例、MoMの症例では金属への過敏反応をきたしている割合が高かった。Vitroでの検査はより高い陽性率を示したが、パッチテストでは有意な増加を示さなかった。これはサンプルサイズが小さいために信頼区間が広いことが影響していると考えられた。検査する抗原数が3つ以上になると陽性になる率が有意に上がった。1970年代からの調査で金属への過敏反応をきたす例の報告は増加してきている。
  • 14編の論文を選定。1208例の患者を対象とした。人工関節置換を受けた患者の金属アレルギーはOR1.5とそれほど大きなものではなかった。MoMまたはVitroでの試験かどうかはサンプルサイズが小さいため検定不能であった。測定する抗原数について3つ以上の抗原で測定すると有意になることが多いことがわかった。近年金属アレルギーの報告が増えていいるが異質性が高く有意ではなかった。
  • 金属過敏性とインプラントの状態
  • インプラントが不安定な状態になっていると人工関節が安定している状態とくらべてOR2.7で金属過敏性が陽性になることが多かった。感度は0.44、特異度は0.76。陽性尤度比が1.8、陰性尤度比が0.74であった。

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まとめると
・金属アレルギーが原因としておこるインプラントの緩みは稀。(ないわけではない)。また術後金属アレルギーを訴える患者の数は増える。

・術前に金属アレルギーを申告する患者では、パッチテストを考慮する。
・アレルギーの検査として行なわれるパッチテストは強陽性が出た場合にはそのインプラントを避ける。弱陽性の場合にはVitroでのリンパ球幼若試験などを考慮する。

ちなみに、現在の人工股関節は全て合金ですので、全ての金属をさけることはできなそうです。問診をわすれずに、といったところが現実的な対応でしょうか



2017年1月8日日曜日

20170108 JBJS(Am) Preoperative prevalence of and risk factors for venous thromboembolism in patients with a hip fracture

あけましておめでとうございます。
本年ものんびりと各種整形外科の話題に触れて行きたいと思います。

さて、新年一発目はJBJS(Am)より。

大腿骨頸部骨折を受傷した患者さんでどれくらいの割合で術前に肺塞栓を有しているかという研究
韓国からの報告。術前からVTEを有していいる割合が11.1%。女性、肺疾患の既往、肺塞栓の既往、転子下骨折が術前に肺塞栓を有する危険因子であるということでした。
術前に撮ったというところが目のつけどころということでしょうか。
DVTはあってもそれ致命的なVTEにつながるのか?というのが深部静脈血栓症と肺塞栓の論文でよく言われていたのですが、これは最初からVTEをアウトカムにすることでその疑問に真っ向から答えているのだと思います。
Indirect multiditector CT venographyは有用である。というように結論でも述べられています。この機械は本邦の医療機関でも容易に使えるものなのでしょうか?自施設の放射線科に聞いてみてもいいかもしれませんね。

抄録
背景
受傷後24時間以上経過した患者での肺塞栓の有病率、その危険性について調べること
方法
2010年から2014年。韓国の大学病院。208人の大腿骨近位部骨折。入院後にIndirect Multidetedtor CTを施行。
結果
VTEの有病率は11.1%であった。(23/208例)。12例は深部静脈血栓症のみ。7例は肺塞栓のみ。4例が両方を有していた。CT撮像までの平均日数は4.9日だった。VTEを認めた患者の受傷日から平均CTまでの撮像日数は7.9日とVTEを有さない群の4.2日よりも長かった。単変量解析では女性、転子か骨折、肺疾患、ガン、VTEの既往、静脈瘤が有意な差を認めた。多変量解析をおこなうと女性、転子下骨折、肺疾患、VTEの既往が危険因子として抽出された。
結論
大腿骨近位部骨折の患者においてVTEの有病率は高い。それゆえに受傷後24時間以上経過した患者ではVTEの検索をルーチンに多なったほうが良い。またindirect MDCTは血栓症の検索に有用であった。

背景
VTEは肺塞栓と下肢の静脈血栓症の両方を有する概念である。大腿骨近位部骨折の患者で、しばしば肺塞栓は発症する。急性外傷の患者で手術の遅れは肺塞栓の発症と関連する。しかし今までに術前のVTEの有病率についての検討はなされて来ていなかった。受傷後48時間以上経過した骨折患者でのDVTの有病率は54%から62%とも言われている。大腿骨頸部骨折での手術の遅れは死亡率と機能障害に関連することが知られているものの、実際には内科疾患の検索や転院の手続きなどで数日かかることもある。高齢者は早期に手術するりも時間が立つと元気がなくなっていくことが知られている。またこの数日間の待機の間にVTEが形成される。DVTの診断は今まではエコーやCTで行なわれてきた。近年indirect MDCTが開発された。この方法はDVTと肺塞栓の両者を同時に検索することができる方法である。現在までに大腿骨近位部骨折の患者においてこれらの方法をもちいた報告はない。本研究の目的は手術が24時間以上待機させられた患者においての術前のVTEの有病率とその危険因子について検討することである。
方法
2010年から2014年。韓国の大学病院。239例の大腿骨近位部骨折の患者。31例を除外。20例が24時間以内の緊急手術が行われた。11例が腎障害、造影剤に対する過敏症のためにエコーによる検索が行われた。大腿骨近位部骨折で24時間以上待機した患者においてMDCTによる検索が行われた。
手術は原則的に入院後48時間以内に行われた。内科疾患の治療が必要な場合には手術が延期された。このような患者に対してはエノキサパリンの投与とフットポンプの装着が行われた。
受傷後24時間以上経過した患者で、入院後すぐにMDCTによるVTEの検索が行われた。MDCTは肺塞栓のプロトコールに従って行われた。造影剤を使用。下肢は腎臓の造影が終了した後に撮影された。
放射線科医によってそのCTは読影された。
CTで肺塞栓が見つかった場合には症状の有無にかかわらずエノキサパリンが投与された。DVTが見つかった場合には必要に応じて下大静脈フィルターが設置された。
結果
患者の平均年齢は75.9歳±9.7歳。68.8%が75歳以上であった。62例が男性、146例が女性。94例が頚部骨折、101例が転子部骨折、13例が転子下骨折であった。転院の都合で手術が遅れたものが25例、12%。入院の遅れが18例、9%。造影剤での副作用は認めなかった。
VTEの有病率は11.1%。CTまでの撮像のタイミングは4.9日。手術までのタイミングは5.7日であった。VTEが存在した群ではCT撮像までの期間が7.6日とVTEが存在しない群の4.2日よりも長かった。VTEの累積危険率は手術までの時間が遅れることに比例して増加した。12例がDVTのみ。7例がPEのみ。4例でPEとDVTを合併していた。全ての患者で症状は無く、VTEに関連した生命に危険を及ぼすような事象は存在しなかった。DVTは骨折した患肢に生じていた。9例で大腿部近位。7例で遠位に存在していた。大腿骨転子下骨折の患者ではDVTの有病率が高かった。VTE群では心疾患、肺疾患、ガン、VTEの治療の既往が有意に高かった。
VTEの危険因子について。CT撮像までの時間は、調整を行わないモデルでは有意であったが、調整をおこなうと有意な因子ではなかった。調整をおこなうと、女性であること、転子下骨折、肺疾患、ガン、VTEの治療の既往が有意な因子として上げられた。心疾患は関連しなかった。
考察
大腿骨近位部骨折は他の疾患と同じように高齢者の入院治療において肺塞栓を起こしやすいことがわかった。殆どの研究が術後のVTEについて研究をしており、術前のVTEの検討は今までなかった。また殆どの研究がエコーでの診断のみで、MDCTをもちいた研究は今までになかった。MDCTはDVTとPEの評価を同時におこなうことができる。
VTEの発生率は11.1%であった。これは以前の報告ともほぼ同一の結果であった。手術まで待機すればVTEのリスクは上がるので、手術はできるだけ速やかに入院後48時間以内に行なわれるのが望ましいと考える。累積危険率は受傷の日数とともに上昇するので、時間が経てばVTEの危険は高くなる。また本研究ではMDCTで症状のないVTEを検出した。このため他の症状が生じた研究よりもVTEの検出率が高かったと考える。また、大腿骨近位部骨折がVTEの危険群であることも関連している。手術まで時間がかかる患者ではVTEの検索をしておくほうが望ましいと考えた。
本研究では前述の4つの危険因子を同定した。これらの結果は以前の報告とは異なるものであった。これは患者背景の違いで、疑わしい患者を検索したのか、それとも全ての患者で検索したのかの違いによるものと考えた。
超音波での検査は体位を変換する必要があるためエコーでは検出仕入れないことがある。また肺塞栓とDVTは別々に検査をする必要がある。MDCTでの検査は両方を同時に調べることができる。背側全に対する簡素は100%で特異度は98%とする報告もある。造影剤アレルギーの問題、また放射線被曝の問題もあるが、それらを鑑みても充分な成果があるものと考えられた。本研究ではこれらの副作用、副反応は認めていない。

2016年12月3日土曜日

20161203 BJJ What is the lifetime risk of revision for patients undergoing total hip arthroplasty?

Charnleyのセメントステム 40年の成績。
2000例の検討。51例が残存。
まとめが秀逸。現在の人工関節の礎となった人工関節。その成績で患者さんの年齢ごとの再置換の危険率を算出。
患者さんに説明するときに非常に役立ちます。
実績のある人工関節を、正しい手術手技で患者さんに提供することが僕達の責務だと考えています。

  • 抄録
  • CharleyのセメントTHAの40年成績を明らかとする。
  • 現在までの40年間に2000例のCharnleyのセメントTHAが行なわれてきた。51例が現在生存している。
  • 累積危険率は13%。手術時の年齢が50歳以下の患者では35%。50−59歳であれば20%、60−69%の患者であれば9%。70歳以上であれば5%である。男性は女性の2倍再置換のリスクが高かかった。
  • 筆者らの経験則によれば、50歳以下でTHAをしたら3人に1人が、50歳から59歳の間でTHAを行った場合には5人に1人が、60歳から69歳でTHAを行えば10人に1人が、70歳以上で手術を行えば20人に1人が再置換術を行うこととなるといえる。本研究は今後の新しく開発されるTHAの基準となるものである。
  • 本文
  • THAは何時か何処かのタイミングで再置換術が必要となる。CharnleyのTHAは術後15年から35年成績を78%−95%であると報告してきた。以前、筆者らがおこなった報告では25年生存率が78%であると報告してきた。本研究は更に規模を広げて長期の成績を検討することである
  • 対象は1969年から1971年にCharnleyのTHAが行なわれた1689例、2000関節である。
  • レントゲン写真は術後1,2,5,以後5年毎撮影された。通院困難となった場合には近隣の病院からの情報提供を求めた。268例268関節のフォローができなかった。45例、51関節が再置換されずに残存していた。これらの患者の平均年齢は84−113歳。51関節の内、22関節が40年以上経過した関節である。
  • 手術時平均年齢は63.5歳。50%が女性であった。OAが1441関節であった。ClassicalなTranstrochantericアプローチで、Charnleyの22.25ミリのMonoblockTHAが行われた。
  • 結果
  • 死亡を比較対象とした累積危険率を計算したところ、THA後40年の累積危険率は13%であった。9%が臼蓋側で、11%が大腿骨側である。
  • 再置換率は40年で28%。
  • 手術時の年齢が50歳以下の患者では35%。50−59歳であれば20%、60−69%の患者であれば9%。70歳以上であれば5%である。男性は女性の2倍再置換のリスクが高かかった。
  • 考察
  • THAの理想は患者の寿命が尽きるまで関節が維持されることである。しかしながら大規模、長期間に渡った報告は少ない。しばしば患者は自分が再置換術が必要となるかどうかを知りたいと思っている。残念ながら現在の研究ではこれらの質問に応えることが出来ない。今回、死亡を対象としてTHA再置換術の累積危険率を求めた。累積危険率は13.5%であった。Callaghanが35年のフォローでTHAの生存率が78%であったと報告している。Lampropoulouらは若年者に対するTHAは25年で68%の生存率であったと報告している。カプランマイヤー法を用いるとその危険率は2倍程度に変わる。この研究の強みは、「今THAをすると将来の再置換の確率はどのていどか」という疑問に応えることができることである。
  • 筆者らの施設の経験則によれば、50歳以下でTHAをしたら3人に1人が、50歳から59歳の間でTHAを行った場合には5人に1人が、60歳から69歳でTHAを行えば10人に1人が、70歳以上で手術を行えば20人に1人が再置換術を行うこととなるといえる男性の方が女性よりもリスクが高かった。
  • 本研究のLimitationはコントロールグループが無いこと。セメントレスTHAの成績についてはわからないこと。当然現在の新しいデザインのTHAについては不明である。

2016年11月20日日曜日

20161120 JBJSAm The age of orthoinfo: evaluating patient comprehension of informed consent

ご無沙汰してます。がみたけです。

股関節学会の準備、論文投稿でてんてこ舞いでこちらの更新が滞っておりましたが、久々に更新です。

JBJSAm から、
インフォームド・コンセントはどのようにやると効果的か?という論文です。




こういった膝の模型を患者さんに触らせながら、学会のホームページを使って説明すると効果があるよ。というのをわざわざ無作為割付試験でおこないましたよ。という論文です。
いいですね~。こういうなんだかわからないけど役にたちそうな論文。笑
皆様もぜひ明日の診療に応用ください。

  • Abstract
  • 整形外科の治療において患者の理解をえるためのインフォームド・コンセントは必須である。しかしながらどのように話をすれば患者の理解が得られるかという研究はいままでにない。本研究の目的はどのように患者に話をすれば理解がえられるかということを調べることである。
  • 膝に関節注射をうけることになった67名の患者を対象とした。3群に均等に割り付けた。コントロール群としてHearingのみ群。介入群としてこれにビデオを追加したものがHearing&Sight群。模型をもちいたのもをHearing, sight & touch群とした。それぞれの患者が研究者から10分間の説明を受けた。Nkemテストという患者理解を測定するためのテストを行った。ANOVAをもちいて各群間で比較を行った。
  • 理解度数はHearing, sight & touch群が84%で、Hearing群、Hearing&Sight群よりもたかかった。
  • 様々な方法をもちいて説明すると患者の理解度が高くなる。

  • 以下本文
  • インフォームド・コンセント(以下IC)は近代医学の根本理念の1つである。ICは患者の治療にたいする理解、意思決定、などに重要である。どのようにICをすると効果的かということは重要な研究課題の1つである。ICが足りず、患者とのコミュニケーション不全があるような場合に致命的な問題となることがある。それゆえにどのように話したらよいかというノウハウを獲得しておくことが必要である。
  • これより以前に行なわれた研究では、ICでの患者の理解度を測定してこなかった。ある研究ではICの57%としか必要なレベルに達していないとする報告がある。一般に、医者がおこなう説明は全てを網羅しようとする余り難しくなり、患者の理解を越える。ICの書類にサインをしたあとに患者の理解が足りないことに気がつくこともある。どのように患者の理解を得るかは重要である。
  • 今までに整形外科領域で同種の研究は殆ど行われてこなかった。AAOSの患者向けサイトをもちいてランダム化して研究を行った。
  • 18歳以上で膝のOAと診断され膝の関節注射が必要であった77名の患者を対象とした。3群に割り付け、まず研究参加における文書での同意を得た。ICのあとに、Nkemという満足度を測定するテストを受けた。
  • 3群の詳細は以下の通り。
  • Hearing群は文書をもちいて説明を受けた。
  • Hearing&Sight群は膝関節注射のアニメ化されたビデオをまず鑑賞し、その後研究者から文書をもちいてビデオの説明とともに説明を受けた。
  • Hearing, Sight & touch群は参加者に膝の模型を持たせて、それを実際に触らせながら説明を行った。
  • Outcomeの測定は、まずNkemという筆者が独自に作成した理解度テストをICのあとに行った。第2のアウトカムとして満足度の測定をおこなった。これは5段階評価で行った。
  • 質問紙を作成する段階で効果量を測定し、それから必要なNは57と計算した。
  • 統計学的にはANOVAをもちいて3群間比較を行った。
  • 結果
  • 図1のように3群に分けられた。患者背景は表1に示した。50歳以上の黒人が多かった。
  • 理解度数はHearing, sight & touch群が84%で、Hearing群、Hearing&Sight群よりもたかかった。これは有意差を認めた。年齢、性別には関わりが無かった。
  • 満足度についてはいずれの説明でも差を認めなかった。
  • 95%の患者がこれらのいずれの説明でも満足していた。
  • 考察
  • 本研究ではICのやり方で、その結果に違いが出ることを明らかとした。言葉とモデルを使った説明は他の方法よりも理解が深まることがわかった。我々はこの方法がICの際にもっともよい方法であると考えた。
  • 視覚、触覚、聴覚の3つを使うと他の方法よりもよい。このことを信頼性が保証された方法で明らかとした。これらは以前からの報告とも一致する。
  • 本研究で予想外であったのは性別、人種間で差がなかったことである
  • われわれの第2のアウトカムは満足度に関するものである。満足度は説明を受けた際にいずれの方法でも上昇していた。これらの間には差を認めなかった。
  • 95%の患者がOrthoinfoの情報に満足していあt.このようなインターネットのサイトを使うと患者満足度をあげることができるかもしれない。AAOSによって保証された情報を提供することで偏った治療法に誘導することも減るかもしれない。
  • サンプルサイズが少なくて人種間での差を確認できなかったことがLimitationである。

2016年9月25日日曜日

20160925 JBJS (Am) Patient Compliance with Postoperative Lower-Extremity Non-Weight-Bearing Restrictions

免荷を指示すると患者さんはどれだけその指示を守れるか?という論文です。

結論として、27.5%の患者さんは免荷の指示を守れず歩いてしまいますよ。という結論です。
なぜか季節が暖かいとコンプライアンスが不良となるという結果を出していますが、苦しい感じは否めません。苦笑。平均気温摂氏16度とか、日本で言ったら寒い季節だし。
この論文はDiscussionの最後の段落が読みどころです。本研究の意味合いについて「この論文を書いたところ、自分の指導医の診療姿勢がかわったのが本研究が意味があるところである」という手前味噌なオチ。苦笑。
サンプルサイズの問題はあるかもしれませんが、コンプライアンスの良、不良に関わらず合併症の発生率に差がないというのもなかなか深い。と思います。

そうそう、この間95歳のおばあちゃんに三分の一の部分荷重を指示した若いDrがいました。本論文でも書いてありますが、部分荷重は本当に指導する方も守る方も大変です。
高齢者にそんな指示だすな。というのはこういう場で言っておきます。
閑話休題

以下本文

  • Background
  • 整形外科領域では、外傷の治療や手術後に免荷を指示することがある。免荷は創部の回復に有用であると信じられている。しかしながら免荷がどの程度守られているかと言うことについては今までわかっていない。本研究の目的は免荷のコンプライアンスがどの程度かを調べることである。
  • Methods
  • 一重盲検。片足の免荷を指示された患者のギプスに、圧がかかると色がするフィルムを貼り付けた。ギプス除去時(平均24日目)にフィルムを回収した。50%以上フィルムに着色されている場合にはコンプライアンスが不良であると定義付けた。患者背景、ギプス装着期間との関連を調査した。
  • 結果51患者中14患者(27.5%)がコンプライアンス不良であった。コンプライアンスが良好であった37例では11例に症状の悪化などがみられ、コンプライアンスが不良であった14例の患者の内6例で症状の悪化が見られた。この2群間に有意差はなかった。年齢、性別、言語、BMI、ギプス固定の期間、術者などで有意差を認めなかった。寒い季節よりも暑い季節のほうが荷重をかけていた。
  • 免荷を守れない患者は27.5%であった。暖かい季節だと有意に免荷が守れないことがわかった。免荷をしないことで合併症は免荷を守った群と差を認めなかった。
  • Introduction
  • 患者のコンプライアンス、アドヒアランスについて医療界ではよく語られている。特に多いのは薬剤の服薬継続についてである。これらの報告で明らかになるのは、コンプライアンスが低いと大きな問題が引き起こされるということである。
  • 整形外科の論文では、ギプスについての報告が最も多い。術後どの程度コンプライアンスが守られているかというのは不明である。今まで、患者が術後の指示をどれだけ守っているかということについて調査することは困難であった。しかし、術後良い結果を得るためには術後厳しい指導をしておく必要があるということが信じられてきた。患者がどの程度その指示を守っているのかわからないのにもかかわらず結果について報告することは時間の浪費であるとも考えられる。
  • 本研究では術後免荷の指示がどの程度有効であるかを調査することを目的とした。
  • Methods
  • アメリカボストンの大学病院を受診した患者。51名。術後免荷の指示が必要だった患者を対象。
  • ギプスの中に圧がかかると色が変わるフィルムを挿入しギプスを巻いた。
  • 最低3ヶ月間フォロー。術後合併症を記録。
  • フィルムの50%以上が着色されている群をコンプライアンス不良群と規定。まず6名のボランティアの健常人を準備し、ギプスを巻いて免荷、半荷重、片脚立位、2分間歩行の4パターンでのフィルムの着色を調査。これらの調査で、免荷、半荷重、片脚立位では着色が50%を越えることはなく、歩行した場合にのみ50%を越えることがわかった。
  • 患者の属性を記録。気温が16度を超えるときには暑い季節、それ以下のときには涼しい季節と定義した。
  • Result
  • 51例全例でフォローが可能であった。最低3ヶ月のフォロー。ギプス固定の平均は24.3日であった。27.5%の患者がコンプライアンスが不良であった。様々な患者要因を検討した結果、暖かい季節のほうがコンプライアンスが不良であった。その他多変量解析でも独立した真摯は認められなかった。
  • 51例中17例、33.3%で何かしらの合併症を発症した。持続する疼痛、再手術、感染、DVT、骨接合金属からの痛み、骨折治癒遅延などである。コンプライアンス不良例の14例中6例。コンプライアンスが良好であった37例中11例で合併症は発生した。この2群間に有意差を認めなかった。
  • Discussion
  • 術後の荷重制限については部分荷重についてその指示をまもれるか、という報告がある。部分荷重を守らせることは部分荷重を指導するのと同じように難しいという結論となっている。部分荷重についてははっきりと守らせることが困難だからである。BMIが高い群でよりコンプライアンスが不良であったとする報告がある。
  • 整形外科領域のコンプライアンスについての報告は散見される。これらの報告の多くは患者の申告に立脚している。このような報告式のデータ収集の報告ではコンプライアンスが実際よりも良好になる。
  • 本研究でわかったことは、免荷の指示を出したときに守れるのが72.5%であったということと、暖かい季節ではコンプライアンスが不良となるということである。しかし、多変量解析では有意な結果は得られなかった。その上、コンプライアンスの良、不良に関わらず術後合併症の発生には影響がなかった。ただし、骨癒合について影響があるかどうかを検討するには症例数がすくなく、本研究はコンプライアンスについて調査することを目的としているのでこの有意差がなかったのはサンプルサイズが不足しているせいであるとしておく。
  • 患者には、コンプライアンスについての調査をするということを前もって伝えてあるため、コンプライアンスの遵守率は実際の患者群より高くなっている可能性がある。(ホーソン効果の可能性)
  • コンプライアンスが不良であった原因について、職業なども含めた検討が必要であると考える。
  • 本研究によってこの研究を指導したDrの診療がより丁寧になったので本研究は意味があるものと考える。


2016年9月10日土曜日

20160910 CORR Physicians’ Attire Influences Patients’ Perceptions in the Urban Outpatient Orthopaedic Surgery Setting


若い先生がラフな格好で外来をしていると「もっときちっとした服装で外来にでなさい」とお小言をいうようなお年ごろになってきた、がみたけです。
変形性関節症などはヒアルロン酸の関節内注射の結果をみても、プラセボ効果が無視できませんので、服装は大事やで!とおもっていたところでこの報告です。
白衣とスクラブがオススメとのこと。
ネクタイつけるだけで手術がうまくみえるのであれば、つけない理由はありません。
そこのスニーカーで外来にでているあなた。ちょっと気を使いましょう。

以下本文
  • 抄録
  • 以前筆者らは皮膚科で医師の外見が患者に与える影響について調査を行っている。しかしながら、他の科では外見が患者に与える影響について行なわれた研究はない。今回は整形外科で医師の外見が患者の信頼度に与える影響について調査した。
  • 外来セッティングで医師の服装が患者の印象に与える影響を調べることである。
  • 都会の教育指定病院の外来。100人の患者の内85人が3つのパートの質問に回答した。はじめのセッションは8つのイメージについての質問。白衣、スクラブ、スーツ、カジュアルウエアで男性、女性の合計8名の写真を見せた。次にそれぞれの写真について5段階で評価を行った。自信がありそうか、信頼、安心感、優しさ、賢さを示しているかを調べた。どれくらい手術がうまそうか、についても自由記載させた。
  • LikertスケールとFriedmanテストで統計学に有意かどうかを決定させた。
  • 結果
  • 自信、知性、手術の技量、信頼、信用できる情報、優しさ、安全性において白衣を着ているとスーツを着ている場合やカジュアルウエアを着ている場合よりも有意に前向きな反応が得られることがわかった。女医については、白衣とスクラブでは差がなかったものの、白衣を着ているとスーツよりも有意に前向きな反応が得られることがわかった。信頼感において白衣を着ていると他の3つの服装よりも有意に良い信頼感が得られていた。
  • 都会の整形外科外来において、白衣は信頼、知性、信用、安全性を担保する道具となることがわかった。白衣を着ていたり、スクラブを着ているだけで手術がうまく見えたり個人的な情報を話すことができると感じることがわかった。これらの結果は他の科での結果と一致するものである。院内感染に気をつければ、整形外科医が白衣を着ない理由はない。
  • Introduction
  • 医師の服装が重要であるということはヒポクラテスの時代から言われている。専門職であることを明らかとすることや衛生的な理由からどのような服装をすると医師患者関係に有益かということが議論されてきた。多くの研究が医師患者関係(患者教育、信頼感、信用、尊敬、アドヒアランス)に服装が与える影響について述べている。信頼感や信用と言った要素は多くの心理的な要因に影響されているものの、整形外科以外では服装がこれらに影響することはわかっている。服装は患者の第一印象に影響を与える中で変えることのできる要素の1つである。白衣は19世紀から医師の一般的な服装として認識されてきた。近年、スクラブ、スーツ、カジュアルウエアも外来ではしばしばみられるようになってきている。英国では診療中に肘より先に装飾品をつけることを禁止している。これは白衣が院内感染の媒体となっているのでは無いか、また患者に接触し傷つけるのでは内科という恐れに伴うものである。患者側の医師の服装に対する期待も無視できない。小児科、精神科では白衣は医師の権威の象徴として患者側が心を閉ざすことがある。また高齢者ではよりフォーマルな服装を好む。
  • 以前の研究において、さまざまな施設で様々な科においてどのような服装が良いかの研究を行ってきた。小児科、精神科ではよりカジュアルな服装が好まれる一方で、内科では白衣が好まれてきた。今までに整形外科領域で医師の服装に関する研究はない。本研究の目的は整形外科領域での医師の服装が医師患者関係に与える影響を調査することである
  • 方法
  • 横断研究。3つのパートにわかれた質問票への回答。セッティングは都会にある整形外科教育病院
  • 対象は18歳以上。85人の患者からデータを回収した。黒人、女性、プライベートな保険を有する人が多かった。
  • 最初の調査は図1のような8枚の写真を見せた。これをランダムに出現させた。背景、装飾品などは全て統一させてある。それぞれの写真についてLikertスケールを用いて整形外科医に対する信頼感、知性、信用、安心感などを5段階評価。
  • 続いての質問では、8枚の写真で、どの整形外科医が信頼、知性、信用、安心感があるかを調査順位付けを行った。
  • 最後のセッションでは患者自身の背景について年齢、性別、人種、教育レベルについて聴取した。
  • データ収集についての問題
  • 5段階のLikertスケールであるので、カテゴリアルデータとなる。0.75以上で有効であると判定できる
  • 統計学的データ
  • Friedmanテストを用いて4つの服装についての検討を行った。Bonferroniで補正してある。ノンパラメトリックで検定を行った。
  • 結果
  • 男性では、白衣は他の全ての服装よりも信頼、知性、人種、手術の上手さが高いという結果になった。
  • 女性ではカジュアルウエアで信頼、知性、人種、手術の旨さで前向きな反応が有意に少なかった。白衣とスクラブ、スーツのあいだには有意差を認めなかった。
  • 患者が好ましいと考えるのは、白衣またはスクラブだった。
  • 考察
  • 英国では感染防御の観点から白衣、時計、ネクタイの着用が禁止されている。今回の結果は患者からみるとそれらの対応は好ましく無いと言える。
  • 本研究の結果はあくまでもアメリカの都会の病院の結果である。
  • 幾つかのLimitationがある。都会で若い患者を対象としていること、気候の問題を無視していること、若い患者が多く、これらの患者はカジュアルな服装を好むことなどである。
  • また5段階評価を行ったが、この評価はValidateされて担保されたものではない。
  • スクラブが白衣とほぼ同等の評価であった。若い患者ではよりカジュアルな服装を好むので、本研究の対象が若い患者が多かったことが影響しているのかもしれない。
  • 患者の第一印象を変える最も容易な手段として服装を変えるということはあるので、医師患者関係の観点から考慮されてもよい。