2012年4月4日水曜日

20120404 JBJS(Br) The early management of patients w/ multiple injuries その6

多発外傷における骨折治療

Damage control surgery(DCS)は四肢の治療に時間を浪費することを避けるために選択されるsて手術方法のことである。DCSには4つのポイントが有る。1,出血のコントロール。2,脳圧、胸腔内、心嚢腔、腹部、四肢のコンパートメントの除圧。3,創のデブリードマンと内臓の処置。4,骨盤バンドを用いた骨盤の固定。骨折部の牽引とギプス固定。できるだけ侵襲を少なくして身体上のホメオスタシスを保つようにすることがDCSの目的である。骨折を治療する場合に、12時間から24時間以内に手術をするかどうかを決定するのをETC(early total care)、DCO(damage control orthopaedics)と言う。
ETCは受傷後24時間以内に最終固定を行うことを言う。このとき最も重要なのは手術前に蘇生は完全に終わっていることが前提となる。これは入院後6~12時間ではほとんどとりかかることはできない。ETCそのものは即時にすべての手術を行うことを意味しない。
ETCをおこなうか、DCOを行うかは全身状態によって決定する。この場合にはAIS(Abbreviated injury score)の様なスコアリングシステムが有用である。
いわゆるterrible triad:低体温、凝固異常、アシドーシスが存在するかどうかは常に考慮されなければならない。蘇生中は保温に努めなければならない。体温が35度以下、血小板が12万以下、INRが1.5異常、PHが7.25以下もしくはBase excessが5.0meq/lであればETCは行われるべきではない。
DCOは創外固定のみをさすのではない。牽引もひとつの方法として考慮される方法である。

【論評】
ETCとDCOの話ですね。日本でETCが出来る施設がだいぶ限られていますし。。。
自分がいる施設で何ができるかが重要であると思います。

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