2018年8月8日水曜日

20180808 J arthroplasty Does Dexamethasone Reduce Hospital Readiness for Discharge, Pain, Nausea, and Early Patient Satisfaction in Hip and Knee Arthroplasty? A Randomized, Controlled Trial.

背景 術後の疼痛、吐き気などがしっかりコントロールされれば早期の退院が可能となり、医療費の削減にもつながる。本研究の目的は周術期にデキサメタゾンを投与することで術後の疼痛、吐き気に与える影響とそれによって早期退院が可能となるかの検討を行うことである。
方法 164例のTHAまたはTKAをおこなった患者を対象。RCT。86例の患者にデキサメタゾン、78例の患者にプラセボを投与した。第一の評価項目は入院期間。第二の評価項目は吐き気、痛みのVAS、吐き気止めの使用、血糖値、患者満足度である。
結果 デキサメタゾン投与群のほうが早期に退院可能であった。痛みのVASは20%減少し、またモルヒネの使用が27%減少した。吐き気に関しては二群間で同様の結果であった。しかし吐き気止の使用についてはデキサメタゾン使用群のほうが少なかった。術後6州の満足度はプラセボ群よりデキサメタゾン群のほうが高かった。合併症率は同等であった。
結論 周術期にデキサメタゾンの静脈内注射を行うと疼痛の軽減、モルヒネ使用量の減少が可能となり早期退院が可能となる。

<論評>
結局なにに効いているかわかりませんが、疼痛コントロールを容易にしたということなんでしょう。そのためにモルヒネの使用量が減り、それに伴う吐き気止めの使用も減ったということなのかもしれません。
周術期に加わる侵襲がステロイドによってカバーされているのかもしれません。
頚部骨折など高齢者でやってみても面白いかもしれませんね。

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