2012年7月20日金曜日

20120719 JBJS(Am) The benefits of implant removal from the foot and ankle

what are you doing to my leg?!!!!.jpg

抄録
整形外科の術後でインプラントの抜釘は勧められたり勧められなかったりする。インプラントのために疼痛を感じている患者はこの手術によって症状の改善が見込めるはずである。


方法
69例の前向き研究。足部と足関節の手術後の患者に対して手術を行い、疼痛のために抜釘を行った患者を対象におこなった。McGillの疼痛質問票をもちいて術前、術後6週の段階で評価。患者に満足度を尋ねた。


結果
抜釘することで疼痛が減った。VAS値が3.06から0.88まで低下した。術後6週で疼痛の訴えは減少した。術前の疼痛の程度と術後の疼痛の程度は相関していた。

結論
抜釘することで患者の疼痛の軽減と満足度につながることがある。

考察
足部、足関節の抜釘後に疼痛が改善した。多くの患者で術後6週で疼痛が改善した。術前の疼痛が術後6週の疼痛と関連していたことは当然であろうと考えた。筆者らは術前の痛みの程度が術後の痛みの程度と相関しているということを報告している。しかしながら術前の痛みが強いということと術後成績が不良であるということの相関はない。術前の疼痛が強くても術後疼痛は著明に改善するからである。術後の疼痛が強くても、抜釘は有効な方法になり得ると考えた。
術後2例の合併症を生じ得た。2例とも表装感染で合った。神経障害、再骨折は認めなかった。Sandersonらは118患者の抜釘後に3例の神経障害と1例の再骨折を生じたと報告している。これらはいずれも足関節ではなかった。経験のある術者が行えばこのような合併症は避けられるものと考える。
今回はインプラントに関連する疼痛を評価したが、OAによるものなどの評価は今後の研究が待たれる。
この研究の限界は1,対象の患者がインプラントのため術前から疼痛を訴えていた患者である。2,比較対象研究ではない。3疼痛のみを対象としている。4,疼痛に関わる他の因子について検討していない。
これらの限界はあるものの、抜釘が有効であるということを示せたので、今後はそのように推奨したい。

【論評】
なぜこの論文がJBJS(Am)に掲載されているのかよくわかりませんが、それはeditorに聞いてみたいものです。
足部、足関節はインプラントが当たると痛いので、抜釘をすることは珍しくありませんが、抜釘後6週間もフォローしたということに価値があるのでしょうかね。
あとはその程度を前向きに調べたということと。

ということで、骨癒合が得られたら、抜釘しましょう。(棒)

こういうのをみると、まずは英語の論文を書いて出してみることが重要ではないかと感じました。

0 件のコメント:

コメントを投稿