2011年12月24日土曜日

20111224 Up to date Vitamin D insufficiency and deficiency in children and adokescents

ご無沙汰しております。
JBJSも良いですが、少し視点を変えて、骨・関節に関わりのある全身疾患について勉強してみたい!と考えました。

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Summry and recommendation

・母乳で育てられた乳児、ベジタリアンの肌の浅黒い小児、高い緯度の地域に住んでいる小児、吸収障害があるような疾患をもつ小児はビタミンDの不足の危険群である。
・上に記したような状態に当てはまる小児はビタミンDの毛中濃度を測定した方が良い。その際、スクリーニングとしては25(OH)Dの値を測定するとよい。
・ビタミンDの基準値はまだしっかりと定義されたものはないが、以下のような基準で判断する。
   ・25(OH)D>20ng/ml(50nmol/L) ビタミンDが十分足りている
   ・16ng/ml(40nmol/L)<25(OH)D<20ng/ml(50nmol/L) ビタミンDが十分ではない
   ・25(OH)<15ng/ml(37.5nmol/L) ビタミンD不足

・すべての小児(学童期を含む)は、一日少なくとも400ユニットのビタミンDを摂取すべきである。現在アメリカ医学研究所では生後から18歳までの間、600ユニット以上の摂取を推奨している。ビタミンD不足の危険が高い群では25(OH)Dが十分量に達するまで摂取する。
・おもに母乳で育てられた乳児については一日400ユニット分のビタミンDサプリメントを摂取するように推奨する。一日1000ml以上の母乳を摂取出来ていない限りはサプリメントを摂取した方がよい。完全に母乳だけで育てられている場合には母体の摂取量が一日4000-6000ユニット摂取していれば避けられるかもしれない
・乳児、小児で25(OH)Dが20ng/ml以下であれば、ビタミンD補充療法が勧められる。年齢、不足量に応じて1000-7000ユニットの間で6週間の連続投与を行った。維持量として400-1000mgの投与を行う。
・適宜フォローアップの採血を行う。
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骨密度は1~4歳、思春期にスパートをかけて増加することがしられています。(2011骨粗鬆症ガイドラインより)
ビタミンDは腸管からのカルシウム吸収促進、腎でのカルシウム排泄抑制に働きます。ですので小児期にビタミンDの不足は将来的な骨粗鬆症の可能性を惹起する危険性があると考えます。

長期的なコホートが可能であれば、ビタミンDが不足している小児が低骨密度となる、ということが追えるとよいのになあと思いました。

ビタミンDの投与はアメリカでは強く推奨されていますが、日本ではその測定も自費であることから進んでいないのが現状かと思います。
小児整形外科の分野で日本でのビタミンD量についてのデータ。日本人でビタミンDをサプリメントとして摂取することが必要なのかどうかという研究をしてみるのも面白いかと考えました。

1 件のコメント:

  1. http://www.richbone.com/recp/cal/main/food.htm

    食品から摂るためのめやす。

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